My name is

リアルタイムではエルサレムからShabbat明けの電車に乗って、テルアビブの空港にやってきた。11月の旅第2弾のイスラエル編でも書くが、ユダヤ教の慣習で金曜の16時頃から土曜の19時まで街が止まる。この休息日はShabbatと呼ばれる。交通機関も、お店もすべてclosed(一部店舗は開いている)。一日ホステルに引きこもって、前半編の記録をUPしていた。そろそろ空港へ向かおうとホステルを出たところ、昨日のホステルで主催していたShabbat Dinnerで一緒の席になった南アフリカのご夫婦と出会った。彼らも空港に行くとのことだったので、一緒に向かった。道中、南アの歴史や良いところ、ご飯の話などを聞いて、南アフリカへの興味が3割増しになった。もともと、11月は南ア~ケニアも候補に入っていた。さて、早朝チェックインまで時間もあるので、自分の名前について思うことがあったので、書く。

名前は、私の長年のコンプレックスだった。

名字も珍しいし、『まや』という名前も日本では珍しい。漢字に直すと、一発で正しく読まれたことのほうが少ない。自己紹介で名前を言うのは好きではなかった。画数も多くてテストの時に不利だと思っていた。「みつばちマーヤ」で笑われるのも嫌だった。せめて、名字か名前のどちらかだけでも普通だったら良かったのに。どっちも珍しいなんて苦痛だと、思い続けて20年以上が経過した。

でも、旅を重ねるにつれて、各地で『Maya』という名前が世界的にはcommon nameであることに気づいた。そして、何よりみんなに正しく名前を発音してもらえるし、覚えてもらいやすい。南米に行った時も、ヨーロッパでも、「Mayaはよく聞く名前だね!」と言われた。そして、インドでも「Maya is Indian name.」、イスラエルでも「Maya is Arabic name.」、そして、「Is it Japanese name?」とも言われ続けた。(ちなみに、アインシュタインの妹の名前もマヤという。)

インドでMayaは、「理想的なこと」「幻」を意味すると教えてもらった。インド神話でも、建築家・技術者として登場する。しかも、さらに調べてみると仏陀の母の名前でもあるらしい。恐れ多いな。私は何も生み出せていない。

小学校の時など、「自分の名前の由来を聞いてみましょう」という授業や、折に触れて由来について親に聞いてみたのだが、はっきりと教えてくれることはなかった。一度だけマヤ文明云々という話を聞いたので、そこから来たのかと納得していた。自分の名前は好きではなかったし、このように進んで調べたことはなかった。

何年もの時を経て、やっと(!)自分の名前に対してもやもやと抱いていた感情が消えたし、誇らしく思うようになった。むしろ、名前負けしてない?とも思っている。名前だけいっちょ前にワールドワイドだったのだ。名前に負けないように、いろいろ頑張りたいと思いました。名前と出生地は変えられない。

帰ったら、親に素敵な名前をつけてくれてありがとうって、ちゃんと伝えよう。